空き家リフォームを選ぶべき理由
空き家に対する国の対応
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日本全国の空き家率は13.6%で、7~8軒に1軒は居住者がいない住宅です。
空き家を放置することで治安の悪化などの影響が生じる可能性があり、空き家は社会的にも問題視されています。
国では2015年に「空き家対策特別措置法」を施行し、空き家を減らす取り組みがおこなわれてきました。
実際に施行後、4年強で7,000戸以上の空き家が減っています。
また、空き家を登録して購入希望者に情報を提供する「空き家バンク」などの取り組みをおこなう自治体も増えてきました。
今後もより一層、全国的に空き家対策がおこなわれると見込まれるでしょう。
引用:平成30年住宅・土地統計調査住宅及び世帯に関する基本集計|総務省
空き家購入のメリット
住宅購入を検討している方は、選択肢のひとつとして空き家を考えてみることもできるかもしれません。
空き家を購入することには、次の2つのメリットがあります。
低価格で購入できる
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不動産市場に出回っている物件は、エリアや築年数、床面積などのスペックによりおおよそ価格が決まります。
一方、空き家は所有者と購入希望者が直接交渉して取引をおこなうことが一般的なため、予想以上に低価格で購入できる可能性もあるでしょう。
低予算で物件を探している方、広さなどのスペックに比べて割安な物件を探している方も、空き家に注目してみることをおすすめします。
補助金を利用できる
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国や自治体では、空き家の購入時に利用できる補助金制度を実施していることがあります。
制度の適用を受ければ、低価格な物件をさらにお得に購入したり、リフォームなどの工事費用のサポートを受けたりできます。
住宅を購入したい自治体が決まっているときは、自治体に補助金制度があるか問い合わせてみるのが良いでしょう。
空き家購入のデメリット
空き家は購入するメリットもありますが、デメリットもあります。
特に注意したいデメリットとしては、次の2点です。
劣化のスピードが早い
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基本的に、空き家は築年数が経っているため、劣化のスピードが速く、短期間で古びてしまう可能性があります。
また、放置されていた空き家も多いので、定期的なメンテナンスが実施されていないことから、さらに劣化スピードが速くなることもあるでしょう。
メンテナンスコストが高い
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空き家のなかには、そのままの状態では居住することが難しい物件もあります。
そのような場合は、リノベーションを実施して居住することになりますが、状態によっては大規模な工事が必要となり、高額な費用がかかることもあるでしょう。
また、居住中に不具合が見つかり、そのたびに高額なメンテナンスコストがかかることもあります。
一度で工事を済ませるためにも、購入する前に徹底的に状態を検査しておくことが望ましいでしょう。
空き家の購入後に必要となるリノベーションについては、次の記事で詳しく解説します。
しっかりメンテナンスをおこない、希望に合う物件に住むためにもぜひご覧ください。
空き家購入の注意点
空き家を購入する際には、新築住宅を購入するときとは異なる独自の注意点があります。
特に注意したいポイントとしては次の2点です。
耐震基準が最新ではない可能性がある
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昔に建てられた物件が多いため、最新の耐震基準ではない可能性があります。
安心して暮らすためにも、居住前に耐震診断をおこない、必要に応じて耐震補強工事を実施するようにしましょう。
残置物がある可能性がある
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空き家のなかには、所有者やかつての居住者のものが残っている物件も少なくありません。
このように残されたものを「残置物」と呼びますが、所有権がかつての居住者に残っている場合もあるので、勝手に廃棄できない可能性もあります。
また、廃棄する際には、別途費用がかかることもあるでしょう。
そのため、購入する前に残置物はないか確認することをおすすめします。
残置物がある場合は、所有者に相談し適切に処分してもらうようにしましょう。
空き家購入のポイント
空き家はいくつかのポイントに注目することで、満足度の高い物件を見つけられます。
空き家を購入するときには、次の2つのポイントに留意しましょう。
リフォームや修繕の費用を知っておく
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リフォームや修繕にどの程度の費用がかかるのか事前に把握しておくことで、空き家が適切な価格なのか判断しやすくなります。
修繕費が高すぎて結局は割高だったというようなことにならないためにも、リフォーム代を把握しておきましょう。
空き家の情報を収集する
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空き家は数が多いですが、一般的な不動産会社では情報を収集できない物件も少なくありません。
そのため、空き家に関する情報を提供している自治体や空き家バンクなどの制度も利用して、幅広く情報を集めましょう。